個人再生をすると退職金はどうなりますか?
1 個人再生をした場合の退職金への影響
会社にお勤めで個人再生を考えている方の中には、退職金はどうなるのか不安に思われている方もいらっしゃるかと思います。
ここでは、個人再生をした場合の退職金への影響についてご説明します。
2 将来的に得られる退職金の金額に影響はない
自己破産の場合は、退職金の金額の8分の1(3年以内に退職金を受け取ることが予定される場合には4分の1)の金額が20万円を超える場合、20万円を超える部分を破産管財人に渡し債権者への配当に回す必要があります。
他方で、個人再生では、債権者への配当の手続きはありませんし、将来的にもらえる退職金の金額が減るということはありません。
3 退職金の金額が個人再生に与える影響
このように、個人再生をしても退職金に影響はありませんが、退職金の金額によっては、個人再生の手続きをする際に影響が及ぶことがあります。
そもそも個人再生は、借金を減額した上で残りの金額を返済していくという手続きになりますが、小規模個人再生では、①100万円、②借金の金額の5分の1、③清算価値の3つのうち最も高い金額まで借金が減額されます。
給与所得者個人再生の場合は、この①~③と、④可処分所得の2年分を加えた4つのうち最も高い金額まで借金が減額されます。
そして、③清算価値の中には、退職金の金額の8分の1(3年以内に退職金を受け取ることが予定される場合には4分の1)の金額も含まれます。
したがって、退職金の金額が高い場合には、減額される借金の金額が少なくなってしまう可能性があります。
その点において、個人再生の結果に影響が及ぶことがあるといえます。
なお、ここでいう退職金は、定年退職した際に得られる金額ではなく、仮に個人再生をした時点で退職したとしたら得られるであろう金額のことを意味します。
4 個人再生のご相談は弁護士法人心まで
退職金によって結論がどれくらい変わるのか、あるいは変わらないのか、そしてなにより個人再生をした場合に借金がどれくらい減るのかについて知りたいという方は、当法人までお気軽にご相談ください。
当法人では、個人再生のご相談は原則として相談料無料となっておりますので、安心してご相談いただけます。
個人再生をした場合の見通し等を聞いた上で、実際に依頼するかどうかをご検討いただけますので、まずはお気軽に相談していただければと思います。
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