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弁護士法人心 大阪法律事務所

遺族年金の受給に関するQ&A

  • 文責:所長 弁護士 大澤耕平
  • 最終更新日:2024年4月10日

遺族年金とは、そもそもどんな制度ですか?

例えば、家族の収入を支えている大黒柱が、ある日突然亡くなってしまった場合、残された家族は収入がなくなり、生活ができなくなってしまうかもしれません。

遺族年金は、そのような場合に残されたご家族の生活を守るための制度です。

遺族年金には、どのような種類がありますか?

遺族年金には、遺族基礎年金と、遺族厚生年金の2つがあります。

遺族基礎年金は、国民年金に加入していた人(自営業者など)が亡くなった場合に、その遺族に対して支給される年金です。

これに対し、遺族厚生年金は、厚生年金に加入していた人(会社員など)や共済年金に加入していた人(公務員など)が亡くなった場合に、その遺族に対して支給される年金です。

遺族年金を受け取るには、亡くなった人が、保険料の納付済期間(免除の期間を含む)が国民年金加入期間の3分の2以上であることや、死亡日が含まれる月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないことなど、一定の条件を満たしていることが前提です。

遺族であれば、誰でも遺族年金を受け取ることができるのですか?

遺族のうち、遺族基礎年金を受け取ることができるのは、亡くなった人により生計が維持されていた「子のある配偶者」か「子」のみです。

また、子の年齢や障害等級に関する要件もあります。

これに対し、遺族厚生年金の場合、受け取ることができる遺族としては、子のある配偶者や子だけではありません。

父母、孫、祖父母というように、遺族基礎年金よりも範囲が広がっており、優先順位や条件などが定められています。

遺族年金の受給を受けるためには、どのような手続きが必要ですか?

国民年金に加入している場合は、住んでいる市区町村役場の窓口で、死亡したことの届出をして、遺族年金の申請手続きを行います。

厚生年金に加入している場合は、住んでいる地域を担当する年金事務所で、死亡したことの届出をして、遺族年金の申請手続きを行います。

自分の年金(老齢年金)と遺族年金は、両方受け取れますか?

基本的には、自分の年金(老齢年金)と遺族年金の両方を受け取ることはできないものとされており、どちらかを選択する必要があります。

どちらの年金を受け取るかは、受給額や税金などから、自分に合ったものを選びます。

自分の年金が、老齢基礎年金のみなのか、老齢厚生年金も一緒に受け取れるのかによって、受け取れる金額が大きく異なります。

自営業者など厚生年金に加入していない人は、老齢基礎年金のみなので、遺族基礎年金を選択した方が、金額が大きくなることもあります。

他方、会社員や公務員など厚生年金に加入している人は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を受け取ることができるので、遺族基礎年金よりも金額が大きくなる可能性が高いです。

年金額は人によって異なるので、条件や金額などを確認し、計算してみることをおすすめします。

なお、遺族年金は非課税で、老齢年金は課税されるという違いがあるため、受給額だけでなく、支払う税金も含めて検討するとよいでしょう。

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