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弁護士法人心 大阪法律事務所

相続放棄の条件に関するQ&A

  • 文責:所長 弁護士 大澤耕平
  • 最終更新日:2024年5月23日

親が多額の借金を抱えているのですが、存命中に相続放棄することはできますか?

親が存命中の間は、相続放棄をすることができません。

相続放棄は、「相続」という言葉から連想されるとおり、相続が起きて初めて行うことができる手続です。

つまり、「相続が発生していること」が、相続放棄の条件です。

相続が発生したら、いつでも相続放棄できるのですか?

相続放棄はいつまでもできるわけではなく、「相続の開始があったことを知った時から3か月」という期限があります。

この期限は、あくまで、相続の開始を知ったことが条件です。

例えば疎遠だった親族が亡くなって、そのことを知らずにいた場合には、3か月の期限はスタートせず、亡くなったことを知った時から期限のカウントが始まります。

相続放棄の期限さえ守れば、相続放棄は問題なく認められますか?

遺産を処分すると、相続放棄が無効になることがあります。

相続放棄をする以上、遺産に手を付けてはいけません。

仮に、遺産である預貯金を払い戻して使ってしまったり、遺産の不動産を売却してしまったりすると、「遺産を相続した」ということになり、相続放棄をすることが難しくなります。

また、遺産を誰かに贈与したり、捨ててしまったりする行為も、原則として「遺産を処分した」という扱いになるため、遺産の扱いには注意が必要です。

もっとも、遺産を処分した理由や、その金額によっては、相続放棄が可能な場合もありますので、もしも遺産を処分してしまったら、弁護士にご相談ください。

弟が借金を抱えたまま亡くなりましたが、すぐ相続放棄してもいいですか?

弟さんに、第1順位、第2順位の相続人がいる場合は、まだ相続放棄はできません。

相続権には、優先順位があります。

たとえば、弟さんにお子さんがいる場合、お子さんが第1順位の相続人なので、お子さんが相続権を持っています。

仮に、お子さんが相続放棄をすれば、次は亡くなった方の第2順位の相続人である両親や祖父母が相続権を持つことになります。

兄弟姉妹は、第3順位の相続人なので、自分たちより優先権を持つ人がすでに亡くなっているか、全員が相続放棄をした場合にのみ、相続放棄することができるということになります。

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