「任意整理」に関するQ&A
おまとめローンと任意整理では、どちらが有利ですか?
1 どちらも返済額を減らすために使われる
おまとめローンは、複数の業者からの借入れを1社にまとめるための借入れのことをいいます。
一方、任意整理は、弁護士等の専門家が債務のある業者と話合いをして、毎月の返済額や利率を変更してもらう手続きです。
どちらも、基本的に元金自体は減らない点で共通しており、毎月の返済額と利率を変えてもらうために使えます。
そこで、例えば、アコムから50万円、アイフルから50万円、SMBCコンシューマーファイナンスから100万円を利率15%で借り入れて、毎月アコム・アイフルに1万円ずつ、SMBCコンシューマーファイナンスに3万円を返済している場合に、どちらが有利かを考えてみます。
このとき、借入れの総額は200万円、毎月の返済額は5万円になっています。
2 おまとめローンは必ず利息が発生する
楽天銀行から200万円借り入れしてアコム・アイフル・SMBCコンシューマーファイナンスを完済すれば、楽天銀行にだけ返済すればよくなります。
おまとめローンでどれくらい有利になるかは、借入れできる額と利率、毎月の返済額のバランス次第です。
例えば、楽天銀行が年利10%で毎月の返済額4万円で貸してくれれば、年利が5%下がり、毎月の返済額が1万円減ったことになります。
ただ、おまとめローンをする業者が利益を上げるためにお金を貸している以上、利息が0になる契約が締結されることはありません。
3 任意整理は利息がかからなくなることが多い
任意整理でどれくらい有利になるかは、結局、弁護士と相手の業者の話合いで、毎月の返済額と利率をどこまでまけてもらえるか次第です。
任意整理では、利息は0になり、元金だけを5年分割60回払いで完済するのが一つの目安です。
この計算では、アコム・アイフルと話合いをして、それぞれ利息0%で毎月の返済額が8,500円になり、SMBCコンシューマーファイナンスへは利息0%で毎月の返済額1万7,000円程度となります。
そうすると、利息0%で、3社で毎月の返済額は3万4,000円になります。
4 信用情報の登録に違いがあるが任意整理の方が返済額や利率が減るのが通常
任意整理は、約束どおりの利率で返済しない以上、信用情報に事故情報として登録され、新たな借入れが難しくなるという問題がありますので、別の意味では不利益かもしれません。
ただ、任意整理で利率が0になるケースが多い以上、おまとめローンより返済額が減って有利であると一般的にはいえるかと思います。
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