弁護士による相続相談【弁護士法人心 大阪法律事務所】

弁護士による相続相談@大阪

遺留分を請求された場合の対応

  • 文責:所長 弁護士 大澤耕平
  • 最終更新日:2024年7月19日

1 遺留分の請求を無視せず、弁護士に相談しましょう

遺留分の請求をされた場合、これを無視することはできません。

なぜなら、遺留分は兄弟姉妹以外の相続人に対し、法律上保障された権利であり、請求する相続人は正当な権利があることが通常だからです。

また、遺留分の請求をする相続人には、あらかじめ代理人として弁護士がついていることが多いです。

もし、遺留分の請求を無視したり放置したりすると、相手方の弁護士に調停や裁判に持ち込まれ、最後には不利な内容で遺留分の支払いをしなければならなくなる可能性があります。

そこで、遺留分の請求をされた場合、無視するべきではありません。

その場合、早急に弁護士に相談されることをおすすめします。

2 遺留分の請求をそのまま受け入れることは避けるべきです

相手方から遺留分侵害額請求をされた場合、無視するべきではありませんが、一方で相手方の主張をそのまま受け入れることも考えものです。

相手方の遺留分侵害額の権利行使は正当か、請求額が過大ではないかなどについて、確認する必要があります。

3 相手方の権利行使は正当か

相続人であっても、被相続人の兄弟姉妹には遺留分は認められません。

また、兄弟姉妹以外の相続人であっても、相続欠格、廃除、相続放棄によって相続権を失った者には遺留分の権利はありません。

さらに、遺留分の権利があっても、相続の開始と遺留分を侵害する贈与・遺贈があったことを知ったときから1年を経過すると、遺留分侵害額請求権は時効消滅します。

そして、相続開始から10年を経過すると、遺留分権利者が相続の開始と遺留分を侵害する贈与・遺贈があったことを知らなくても、遺留分侵害額請求権は消滅します(除斥期間)。

相手方の遺留分侵害額の権利行使が正当か、確認する必要があります。

4 相手方の請求額は正当か

相手方が請求できる遺留分侵害額が、どのくらいの割合や金額なのかについて、法律に従って算定されます。

また、相続財産が不動産である場合、不動産の価値についても適正に算定する必要があります。

さらに、相手方が、特別受益にあたる生前贈与を受けていることがあります。

遺留分侵害額を算定する際、特別受益財産額を遺留分額から控除するため、特別受益財産の評価額によって、相手方の請求からの減額が可能なことがあります。

以上のような理由で、相手方の請求額が過大である場合もあります。

請求額が過大かどうかについても、弁護士に相談して計算してもらうことをおすすめします。

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