遺留分侵害額請求をされたらどうすればよいか
1 遺留分侵害額請求されたときの対処法
ある日突然、弁護士から「遺留分侵害額請求通知」というタイトルの内容証明郵便が届いたとしたら、どのように対処すればいいのでしょうか。
まず、何もせず放置するといった対応は、おすすめできません。
放置していれば、近いうちに調停や裁判を起こされる可能性があるためです。
そのため、まずは交渉をして、遺留分を減額できないかどうかを探ることが重要です。
そこで、遺留分侵害額請求をされたときは、その内容の法的な妥当性などについて弁護士に相談するようにしてください。
2 遺留分侵害額請求された時に確認すべき点
まず、誰が遺留分を請求してきたのかを確認してください。
そこから、遺留分侵害額請求をした人が本当に遺留分の権利を持っているのか、あるいは請求金額が適正なのかなどを判断します。
全財産に対してどのくらいの割合の遺留分が認められるかは、相続人が誰であるかによって異なります。
また、遺留分侵害額請求の時期によっては、その人の権利が時効になっている可能性もあるため、時期についてもチェックする必要があります。
3 無視すると裁判に発展する場合もある
遺留分の金額は、当事者の話合いで決めることになります。
例えば、遺留分の請求をした側が早期に解決したいという希望を持っていれば、すぐにお金を支払うという条件で遺留分金額の減額を求めることも可能です。
しかし、遺留分の請求を無視し続けていると裁判を起こされる可能性があり、そうなった場合は交渉できる余地が少なくなります。
4 遺留分の支払いがすぐにできない場合の対処法
遺産のほとんどが不動産で、お金を用意できないようなケースも珍しくありません。
そういったケースの場合、不動産を売却した上で遺留分のお金を支払うことになります。
そのため、不動産売却まで支払いを延ばしてもらうという交渉の仕方が考えられます。
また、場合によっては不動産を担保に融資を受けて、遺留分のお金を支払うという選択肢もあります。