自動車ローンと過払い金
1 過払い金とは
過払い金とは、利息制限法の上限金利を超えて払いすぎた利息のことです。
過払い金返還請求とは、この払いすぎた利息について、不当利得返還請求を行って、金融業者から、金銭を回収することです。
このような過払い金が発生した原因として、貸金業者が利息制限法の上限金利を超えたグレーゾーン金利内の金利での貸し付けを行っていた時期があったということがあります。
グレーゾーン金利とは、利息制限法の上限金利を超えてはいるが、出資法等のその他の法令の上限金利の範囲には収まっている金利の幅のことです。
このようなグレーゾーン金利で金利をとることが、適法か否か明確な結論が出ていない時期があり、その間に多くの貸金業者がグレーゾーン金利での貸し付けを行っていたため、過払い金が発生することとなりました。
もっとも、現在では、利息制限法の上限金利を超える利息の収受が適法ではないという結論が裁判所によって明確に示されていますので、いわゆるグレーゾーン金利の問題は生じなくなりました。
そのため、金融業者も現在では、利息制限法の上限金利を超えない範囲での貸し付けだけを行っています。
2 過払い金が発生する条件
過払い金が発生する背景は上記のとおりです。
そのため、過払い金が発生するのは、貸金業者がグレーゾーン金利内で貸し付けを行っていたような、かなり昔から、借り入れと返済を繰り返していた場合です。
グレーゾーン金利での貸し付けをやめた時期は、金融業者ごとに区々ですが、遅くとも平成22年以降に開始した貸し付けについては、過払い金が発生する可能性が低いと判断できます。
また、グレーゾーン金利はあくまで貸付金の金利について起きていた問題であり、割賦販売やクレジットカードのショッピング枠の利用などについては、過払い金が発生する可能性は認められません。
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