接見禁止になる場合と解除する方法
1 接見禁止とは
接見禁止とは、逮捕・勾留され、身柄が拘束されている被疑者が外部と接触することを禁止されることをいいます。
接見禁止となると、たとえ、家族や恋人、友人であっても、被疑者と面会をすることができなくなるのはもちろんのこと、それに加えて書類や物の受け渡しなども禁止されます。
2 どのような場合に接見禁止になるのか
⑴ 被疑者が容疑を認めていない場合
被疑者が容疑を認めていない否認事件の場合には、接見禁止とされることがあります。
面会した者に依頼して、証拠を隠滅したり、逃亡の手引きをしたりするおそれが一般的に高いと考えられているからと思われます。
⑵ 共犯者の存在や組織的犯罪の可能性がある場合
共犯者がいる、組織的犯罪の可能性があるなどという場合にも、接見禁止とされることがあります。
共犯者や組織による証拠隠滅、共犯者の逃亡、組織の犯罪隠ぺいなどのおそれがあるためです。
3 接見禁止を解除する方法
⑴ 接見禁止解除の申し立て
弁護士から、裁判所に対して、接見禁止解除の申し立てを行います。
全部の解除を求める場合もあれば、一部の解除を求める場合もあります。
いずれの場合も、裁判所に対して、申立書と上申書などの書面を提出して行います。
裁判所が接見禁止の解除の判断をすると、解除決定書が作成され、接見禁止が解除されます。
⑵ 抗告による不服申し立て
このほかに、接見禁止の処分に対して、抗告による不服申し立てをすることもできます。
どのようなタイミングで、どのような方法で行うのが適切であるかは、その時の状況を踏まえて、弁護士が判断することになります。
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