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弁護士法人心 大阪法律事務所

過失責任について

  • 文責:所長 弁護士 大澤耕平
  • 最終更新日:2023年3月16日

1 過失責任

交通事故での被害者は、加害者に交通事故について何らかの過失、あるいは故意がある場合、当該加害者に対して、不法行為責任に基づく損害賠償請求権を取得します。

反対に言えば、原則として、被害者は交通事故の加害者に対して当然に損害賠償請求権を取得するのではなく、加害者に交通事故についての過失が認められて初めて損害賠償請求権を取得することになるのです。

これは、不法行為責任の総則的規定である民法709条が、過失責任を規定しているからです。

2 過失の内容

民事上の過失とは、結果の発生を予見し、その発生を回避するために適切な措置をとるべき注意義務があるのに、これを怠ったこと(結果回避義務違反)を意味します。

過失の有無は、当該行為者自身ではなく、通常人の判断能力を基準として、客観的・抽象的に判断されます。

3 主張立証責任

不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求のためには、被害者が、加害者の過失を基礎づける具体的事実について主張し、また、その事実を証拠によって証明する必要があります。

そのため、被害者が加害者に対して民法709条に基づく損害賠償請求をするためには、具体的な事故状況を主張し、その事故状況を裏付ける証拠を提出する必要があります。

4 自賠責法3条に基づく責任

もっとも、被害加害者が運転する自動車によって人身損害を負った場合、被害者は、当該人身損害について、自賠責法3条に規定する運行供用者に対して、自賠責法3条に基づく損害賠償請求権をも取得します。

この自賠責法3条に基づく責任については、立証責任が転換されており、加害者に過失が存在しないことを、加害者が具体的事実に基づいて主張立証する必要があります。

なお、ここでの運行供用者とは、必ずしも加害者と同義ではありません。

5 過失については交通事故に詳しい弁護士に相談

このように、過失について求められる主張立証の程度はケースバイケースであり、更には根拠法規の選択によっても主張立証内容が大きく異なる可能性があります。

そのため、過失の主張立証の判断は、交通事故に詳しい弁護士に相談されることをおすすめします。

当法人には交通事故を集中的に担当し、得意とする弁護士がいますので、交通事故の過失の主張立証について問題を抱えている方はご相談ください。

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