労災保険の休業補償と傷病手当金の違い
1 制度の違い
休業補償給付は労災保険から支給され、傷病手当金は健康保険から支給されます。
労災保険の休業補償と健康保険の傷病手当金は全く別の制度です。
2 支給される場面の違い
労災保険の休業補償は、労働者が業務上や通勤中のケガなどで休業を余儀なくされた場合に給付を受けることができます。
健康保険の傷病手当金は、プライベート中に負ったケガなどで休業を余儀なくされた場合に給付を受けることができます。
労災保険の休業補償と健康保険の傷病手当金では、支給される場面が違いますので、労災保険の休業補償と健康保険の傷病手当金の両方から同時に給付を受けることはできません。
このことは、健康保険法においても、業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行うといった形で定められています。
3 支給期間
労災保険の休業補償は、要件を満たす限り、休業4日目からその期間中支給されます。
ただし、療養開始後1年6か月経過し、その負傷又は疾病が治っておらず傷病等級表の傷病等級に該当する程度の障害がある場合は、傷病(補償)年金が支給されるようになります。
健康保険の傷病手当金は、要件を充たす限り、支給開始日から通算して1年6か月まで支給されます。
4 支給金額の違い
労災保険の休業補償は、1日につき給付基礎日額の60%が支払われ、休業特別支給金として、1日につき給付基礎日額の20%が上乗せされるため、1日につき給付基礎日額の80%の支給を受けられます。
給付基礎日額は、労働災害が発生した日の直前3か月間に受け取った賃金の総額を、期間中の暦日数で割った金額とされています。
健康保険の傷病手当金は1日につき、おおよそ月給を30日で割った金額の3分の2程度の金額(正確には前後します。)の支給を受けられます。
労災保険の休業補償と健康保険の傷病手当を比較すると、特別支給金の制度がある労災保険の方が支給金額は多くなります。
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