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弁護士法人心 大阪法律事務所

弁護士に依頼した場合の相続財産の調査方法

  • 文責:所長 弁護士 大澤耕平
  • 最終更新日:2023年8月30日

1 そもそもなぜ相続財産の調査が必要なのか

相続財産の調査とは、亡くなった方の財産を調べることを言います。

ここでいう財産には、プラスの財産はもちろん、マイナスの財産も含まれるという点に注意が必要です。

相続財産の調査をしておかないと、次のような事態が生じることがあります。

  • ・マイナスの財産の方が多いのに気づかず、多額の借金を背負うことになった
  • ・遺産の分け方を決めた後に、新しい財産が見つかって、遺産分割をやり直すことになった
  • ・祖父母世代の不動産の名義変更がされておらず、孫やひ孫世代で遺産の分け方を話し合わないといけなくなった

2 弁護士によるプラスの財産の調査

プラスの財産の代表格として挙げられるのが、預貯金です。

亡くなった方が通帳を持っていれば、その銀行を調査することになりますが、最近では通帳がないタイプの銀行も増えてきました。

そのため、通帳の履歴、スマホやパソコンのデータ、銀行関係の書類などを調べ、どの銀行に口座を持っているかの見当をつけます。

口座を持っている可能性があれば、その銀行に対し、残高証明書の発行を申請します。

次に、遺産の代表格として、不動産が挙げられます。

不動産は、亡くなった方宛に届く固定資産税納税通知書、権利証(登記識別情報)といった資料で、調査を行います。

もっとも、これらの書類は、不動産所有者の代表者にしか届きません。

共有の不動産や、先々代の頃から名義変更がされていない不動産については、先々代の住所、本籍地などを手掛かりにして、不動産の有無を調査することになります。

3 弁護士によるマイナスの財産の調査方法

亡くなった方が借金などの債務を負っていた場合、大部分は調査が可能です。

たとえば、住宅ローンを組んで、銀行からお金を借りていた場合や、消費者金融業者からお金を借りていた場合、クレジットカードで買い物をしたりローンを組んでいたりした場合には、「信用情報機関」というところに、データが残されています。

そのため、マイナスの財産について調査する際は、「信用情報機関」に問い合わせをすることになります。

他方、家族、友人、勤め先などから借入れをしている場合は、「信用情報機関」にはデータの登録がないため、家の中にある書類や、通帳の履歴で、調査をすることになります。

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