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弁護士法人心 大阪法律事務所

遺言書の効力範囲は?無効になるケースや効力の期間

  • 文責:所長 弁護士 大澤耕平
  • 最終更新日:2023年7月25日

1 遺言書の効力範囲

遺言書には、何を書いても有効になるというわけではありません。

法律上「遺言書に書くと効力が発生する事項」というものが定められていますので、それ以外の事項を書いても、法的な効力はありません。

効力が認められる代表格は、「誰にどんな遺産を取得させるのか」という事項です。

他にも、遺言の内容を実現するために、名義変更などの手続きを行う人を指定したり、子の認知などをしたりすることができます。

2 遺言書の効力が無効になる場合

遺言書を作成する場合、まず遺言書の内容を理解できる程度の判断能力が必要です。

例えば重度の認知症などで判断能力が著しく低下している場合、遺言が無効になることがあります。

また、自筆証書遺言を作成する場合には文字どおり「自筆」であることが必要となるため、パソコンなどを使って作成すると無効になります。

ただし、自筆証書遺言の場合でも、財産目録はパソコンで作ることが認められています。

他にも、自筆証書遺言では、署名・押印がない場合や、日付が記入されていない場合などには、遺言が無効になりますので注意が必要です。

3 遺言書の効力の期間

遺言書は、いつ作成したものであっても、無効になることはありません。

例えば50年前に作成した古い遺言書であっても、法的には何ら問題はありません。

もっとも、遺言書の効力が発生するのは遺言者が亡くなってからです。

遺言者が亡くなるまでの間は、遺言書の効力は発生しません。

4 遺言書を開封する際の注意点

遺言書を見つけた時の注意点として、封がしてある場合には、勝手に封を開けてはいけません。

封をしてある遺言書は、家庭裁判所で開封する必要があります。

もし開封してしまった場合、5万円以下の過料となることがあります。

5 遺言書についてお悩みなら当法人へご相談を

遺言書があれば、相続人が遺産の分け方で話し合う必要がなくなるため、家族で揉めてしまうことを防ぐことが可能になります。

しかし、遺言書は法律文書であるため、様々な決まりごとがあります。

作成の方法を間違えてしまった場合には、せっかく作成した遺言書が無効になってしまうおそれがありますので、一度弁護士に相談することをおすすめします。

遺言書についてお悩みの方は、当法人にご相談ください。

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